2021/10/01
 社員10名で3店舗を経営する整体院A社長から興奮した様子で電話がありました。勤続20年のエース級B店長が、独立するので退職したいと言ってきたが、徒歩圏内に出店するかもしれず顧客を持ち出されては困る。「何とか取りやめさせる方法はないか」との相談でした。...

2021/09/01
 緊急事態宣言が解除されワクチンの接種も始まりましたが、第4波の到来や変異株の拡散などコロナ収束への先行きは不透明です。社員は、在宅リモートワークによる家族の関わり方の変化、長引く自粛疲れ、企業の人員削減など、将来への不安を抱えています。不安からくるイライラする気持ちを抑えきれずに、会社や顧客をはけ口とした結果、トラブルになるケースが見られます。  A社は、創業10年、社員10名、調剤薬局業です。 男性社員B夫(38歳)は、勤続15年の薬剤師で普段は大人しいタイプです。しかしある日、薬局内で高齢男性患者C男の前でキレました。C男は、B夫の指示を取り違え処方箋を異なるボックスに提出していたため、なかなか受付に呼ばれません。不審に思いB夫に「ずいぶん時間が経つのですが、まだでしょうか?」と尋ねたところ、「さっき、ここじゃねえって言ったじゃん!チッ!」と舌打ちをされた上に処方箋を投げられました。コロナ感染対策のため、マスクやアクリル板越しであったため、B夫の指示が聞き取れなかったのです。非礼なB夫の態度に怒ったC男が責任者の謝罪を求めたため、社長が出ていきましたが収まらず、薬剤師会や役所にまで連絡が行き大騒ぎとなりました。事情を聴くと、一人暮らしのB夫は、コロナ禍で友人との接触も断たれ孤独感や不安から顧客に怒りをぶつけてしまったとのことでした。  D社は、創業30年、社員20名、エステサロンです。  女性パート社員E子(50歳)は、ある日突然、顧客の前で、「消毒に今時アルコールでなく次亜塩素酸を使うのですか?」と大声で不満をぶつけました。当時、アルコールは入手困難であったため、次亜塩素酸水を状況に応じて併用していました。社長は既に書面と口頭でスタッフに周知していましたが、E子は理解しておらず、再度説明を行いその場は収まりました。数日後、「社長、この職場では自分の考えも主張できないのですか?私は、辞めたほうがいいですか、もう疲れました」と、顧客の前で消毒対策に不満を訴えたため、職場は不穏な空気に包まれました。  後日のE子の話では、夫が在宅勤務で長時間家にいることによるストレスや、夫に早期退職の話が上がっている中で悩ましい住宅ローンの残債や子供の学費問題、更年期から来る不安などが重なっていたとのこと。職場での八つ当たりに繋がっていました。  いずれのケースでも、今までにない社員の反抗に面食らい怒りに震えた社長は、解雇したいと相談してきました。解雇が有効と認められるためには、①解雇に客観的に合理的な理由があること(客観的合理性)、及び②解雇が社会通念上相当であること(社会的相当性)の2つの要件を満たさなければなりません。説得の末、社長は即時解雇ができないことに不満を抱えながらも、懲戒処分としての始末書の提出から始まり、解雇に向け段階を踏むことを受入れました。他の社員から聞き取ると、コロナ前よりB夫やE子の反抗的な兆候は見られ、今回の事態を引き起こすことは想像に難くなかったようです。  コロナ禍で、雇用の維持、テレワークや自粛疲れなどの将来への不安からくるストレス発散の矛先を会社や顧客に向かわせない為には、まず、社員を孤立させないことです。単身者に配慮することはもちろん、配偶者のリストラリスクなど生活環境に不安を抱える社員は潜在的に存在しますので、注意深く観察することが必要です。  社長や同僚は、まずは相手を受け入れて話を聞いてあげることだけでも効果は期待できます。社長や同僚が何気なく声をかけ、本人が不満や不安を少しでも口に出すことで、自問自答しながら自己解決できる場合や、他人と話すことで解決策が浮かばなくても、何となしに気が晴れるケースもあります。実際に会話の中で本人の気持ちを落ち着かせることで、問題行動に発展しなかったケースもありました。  一方で会社は、社員が自分勝手に会社に反抗する態度や言動を繰り返す場合、他社員への影響を鑑み、毅然とした態度で懲戒処分などの措置を検討しなくてはならないでしょう。 第一法規『Case&Advice労働保険Navi 2021年4月号』拙著コラムより転載

2021/08/01
 社員30名の運送業A社の創業社長は、社員が取引先へ社長への不満を漏らしていることを小耳にはさみ頭を抱えていました。  社長は、社員は家族同然と考えているため、利益はできる限り社員に還元し、A社の給与は業界水準を超え、景気の変動に関わらず昇給や賞与も減額なく欠かさず支給してきました。...

2021/07/01
法律関連A事務所(所員15名・創業10年)での出来事です。 ある日、所長から問題所員対応について相談がありました。 「2年前に採用した実務経験のない有資格者B男(34歳)だが、書類上の間違いが多く取引先からのクレームが出ている。教育するにはどうしたらよいものか」との話でした。...

2021/05/01
 2020年の帝国データバンクの調査では、後継者不在率(全国・全業種)は 約65%でした。特に承継を検討する時期に差し掛かる50代では、後継者不在が7割に迫ります。  ...

2021/04/01
 新型コロナウィルス感染症の拡大防止策であるテレワーク(在宅勤務など)の導入が広まる中、管理職の多くは悩みを抱えています。部下と直接会う機会を失い、部下の心の状態や業務の進捗状況の把握、優秀な部下への業務集中を避けるための配分などです。...

2021/03/01
 新型コロナウィルス感染症の拡大防止策であるテレワーク(在宅勤務など)の導入が広まる中、他社員と直接会う機会を失い、会社に馴染めずに苦悩する新入社員は少なくありません。  一般的にテレワーク導入のメリット・デメリットは、次のように報じられています。...

2021/02/01
 今春、就業規則を見直す企業が増えました。「時間外労働の上限規制」や「同一労働・同一賃金」への対応など働き方改革による関連法の施行に伴うものです。...

2021/01/04
 新型コロナウィルス感染症の拡大を受けた在宅勤務を機に、大手企業を中心に「ジョブ型」雇用制度導入が加速しています。ジョブ型とは、かつての成果を時間で計る働き方ではなく、職務や役割を明確にし、その成果で評価し管理する雇用制度です。...

2020/12/01
 多くの企業では、新型コロナウィルス感染症の拡大防止策としてテレワーク・在宅勤務の導入が始まっています。  ...

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